【特別企画第1弾】真壁利明理工学部長インタビュー[2/3]

第1回目の記事Link では,「理工学部」の今後に関してお話を伺った.2回目の更新となる今回はその続きとして,慶應義塾150年という点にスポットを当てる.

慶應義塾150年と「理工学部」~学問分野の再融合の契機として~

――― 今年2008年は慶應義塾創立150年ということでさまざまな記念事業が行われていますが、個人として特に慶應150ということで意識されていることはありますか?

この慶應義塾創立150年というのは福澤諭吉先生が鉄砲洲に蘭学塾を開いてから150年なわけです。ところで、いま我々が何の疑問も持たず受けている教育は、数学、物理、化学、電気とか機械とかいうように、色々な学問あるいは専門分野に分かれています。これは先達が自然科学や社会科学、人文科学の中を切り分けて作ったものです。これまで合理的な区分であったもの、それが学問化しているわけですね。現代においては先に指摘したように科学技術は多様化しています。これからの科学技術を担う皆さんは、細分化して切り分けられてしまった学問分野を再融合して、そこから新しい科学技術を生んでいく責任がある世代です。

この150年記念というのはそういう意味で、新しい学問、技術、あるいは科学技術の融合分野を生んでゆくきっかけになったと、しかもそれが慶應義塾の理工学部から生まれたと、後から振り返ったときに実感できれば非常に幸せだと思っています。

矢上キャンパス
矢上キャンパスの記念装飾(理工学部公式サイトより)

――― 「学問分野の再融合」を成し遂げるために、私たち学部学生が今なすべきことはなんでしょうか?

皆さんのように若い学部の学生さんにとって大切なことがあります。理工学部でそれぞれの学科の基盤学術をしっかり身につけて、その基盤学術を自分のツールにして欲しいということです。理工学の道を歩み続ける場合、大学院では、思い切りそのツールをスキルとして生かし融合できるような分野に進んで(あるいは切り開いて)欲しい。自分が持っていたものを出して、相手が持っていたものを吸収して、お互いにそこから新しいものを共同して考えてゆく(相手に供給するものがなくてはなりません)。そういう意気込みでやってほしい。これがきっかけで萌芽的分野が育ってゆく可能性が生まれます。

皆さんは、そういう意味では大変ワクワクする世紀にいるわけです。若い皆さんは「もう科学技術はみんな出来上がってて、これ以上、新しいことがほとんどないんじゃないか」と一人合点しているかも知れません。しかし、歴史を学んでみると、人類は今まで常にそうやって発展して次の時代を築いてきたはずなんです。

もう一つはよく言われることです。人生で友達を作ることが出来るのは学生時代です。なるべく多く、いろんな分野の友達を作ってほしい。個人が考えられること、あるいは個人の感性で理解できることには限りがありますから、友達を作るということは今後の人生を何倍にも豊かにするわけです。人間なんだから、やっぱり人生を豊かにしなきゃだめです。

第3回(矢上キャンパス,そして矢上祭に続きます.)Link

— posted by 小泉@広報局長 at 09:04 pm  

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